トウモロコシが家庭菜園に向いているか考える

日の当たる時間もながくなってきて、夏野菜としてなにを栽培しようかと考えています。子供も大好きなトウモロコシがいいな、なんて漠然と考えていたんですが、結論としては候補から外しました。個人的な事情も踏まえ、その結論に至るまでに考えたことを記載してみます。

トウモロコシを家庭菜園で育てるメリット

まずは家庭菜園でトウモロコシを育てることのメリットです。

早朝採れたてのトウモロコシは最高に美味い

トウモロコシは採ったらすぐ茹でろといわれるくらい鮮度が重要です。早朝が最高に甘みののった状態で、収穫後に時間が経つにつれ、どんどん甘みは落ちてきてしまいます。そんな最高の状態のトウモロコシを食べられるのは家庭菜園だけの特権だと思います。

一緒に育てると相性がよい作物が多い

トウモロコシはコンパニオンプランツとして相性のよい作物が比較的多いです。つるありインゲン、エダマメ、アズキといったマメ科の作物や、カボチャ、スイカなどとも相性がいいといわれています。

特に夏といえば個人的にエダマメがかかせません。トウモロコシとエダマメなんて最高の組み合わせじゃないでしょうか。イネ科とマメ科の作物はベストカップルだと思っています。

イネ科なのでナス科よりも土壌への負担が少ない

イネ科はマメ科と同じく緑肥として多く利用されており、緑肥用に育てられるトウモロコシの品種もあります。余分な肥料分を吸収してくれるクリーニングクロップとしての活躍も見込めます。食べるためのスイートコーンでまったく同じように緑肥として利用できるわけではないですが、収穫後の残渣は土にすき込むと良質な有機物補給になるようです。

反対に夏野菜の代表格であるナス科(ナス、トマト、ピーマンなど)の植物は、病原菌が根に付着することも多く、残渣をそのまま畑に残すのは病原菌も残ることになりNGです。普通に燃えるゴミとして処理するか、家庭用の生ごみ処理で堆肥化するなどの対応が必要になってきます。

トウモロコシを家庭菜園で育てるデメリット

続いてデメリットです。どうしても栽培スペースが限られる、家庭菜園であることに起因する内容が多いです。

栽培株数=収穫本数が限られる

トウモロコシを育てるには株間が30センチ必要とされています。我が家の家庭菜園スペースは1平方メートルなので、他の作物のスペースも考慮した上で、トウモロコシを優先した場合はおそらく6株でしょう。

しかもトウモロコシは1株に対して収穫できるのは基本的に1本です。間引きする果実はヤングコーンとして利用できますが、トウモロコシ6本のために多くのスペースを使うのは、正直なところもったいないなと感じました。

受粉のためにある程度の株数があった方がよい

トウモロコシの果実ができるには受粉が必要ですが、ある程度の株数がないと受粉不良の可能性が高まります。株数を確保するには当然それだけのスペースが必要なので、小さな家庭菜園のスペースでは不利になります。

とはいえ、家庭菜園程度の株数なら人工授粉の手間も大したことはないので、これはあまりデメリットにならないとは思います。

コストパフォーマンスが悪い

トウモロコシ6本のために種から育てるのも面倒なので、苗を購入することを考えてみます。価格としてはだいたい150円/苗くらいではないでしょうか。通販だと送料もかかってきます。

先述のとおり、トウモロコシは1株につき1本しか収穫できません。お金だけでなく、育てるための手間や場所もコストとして考えると、いくら採れたては美味いといっても、これでは普通にお店で買う方を選びます。種を購入してから育苗し、多くの苗を有効に栽培できる環境でないと、いろいろなコスト的に割に合いません。

トウモロコシは背が高く日陰をつくりやすい

トウモロコシは背が高くなる植物なので、その下に日陰をつくりやすくなります。他の作物を近くで一緒に栽培する場合は、日照の奪い合いにならないように気をつけなければなりません。

ただ、完全にデメリットというわけではありません。逆にいえばこの特徴を把握して、弱い光で育ちやすい作物や、強い日差しに弱い作物は、トウモロコシと相性がよい、ということにもなりえます。具体的にはエダマメやサトイモ、ミツバなどが挙げられます。

まとめ

家庭菜園でトウモロコシを栽培するなら、コスト度外視で本当に趣味として楽しむか、クリーニングクロップとして扱うか、ということになりそうです。来年以降、機会があればチャレンジしてみたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました