私も含めて野菜栽培の初心者は、今育てている野菜が健康なのかと不安になることも多いと思います。ナスは花を観察することで、ある程度健康状態をチェックできます。
めしべ(花柱)の長い長花柱花が多ければ健康状態は良好
これは我が家で育てているナスの花です。
おしべ(黄色のやく)よりめしべ(やくに包まれた花柱)が長くなっています。このような花を長花柱花(ちょうかちゅうか)と呼びます。花のサイズが大きく、色も濃いという特徴も併せ持ちます。
この長花柱花が多ければ、ひとまずナスの健康状態は正常であると判断できます。
めしべ(花柱)の短い短花柱花が多い場合
長花柱花とは反対に、おしべよりめしべが短くなっている花を短花柱花、両者が同じくらいの長さの花は中花柱花と呼びます。短花柱花に向かうに従い、花のサイズは小さく、色は薄くなるという特徴も併せ持ちます。
長花柱花や中花柱花の比率が多ければ問題はないですが、短花柱花が多くなっている場合はナスの健康状態が悪くなっているといえます。
短花柱花はうまく受粉できず着果不良になる
短花柱花のなにが問題かというと、ナスの結果率が悪いのです。
ナスは下向きに花が咲き、おしべの先からこぼれる花粉がめしべに付くことで受粉し実がなります。短花柱花はめしべがおしべに囲まれてしまっているので、これではうまく受粉することができません。
結果として着果不良になるので、健康状態の改善とともに短花柱花は摘んでしまう方がよいと思います。
ナスの健康状態を改善するには?
短花柱花が多くナスの健康状態に問題がある場合は、次のような対策をとって改善させていきます。
肥料不足の解消
ナスは肥料分が多く必要な植物です。追肥として半月に一回程度、ぼかし肥料など即効性の肥料を与えましょう。
土壌水分量の改善
ナスは乾燥が苦手な植物です。マルチングや敷き藁をしたり、コンパニオンプランツを利用して土壌水分量を保持しましょう。ナスのコンパニオンプランツも色々ありますが、保湿のためにはパセリが手軽でおススメです。
日照不足の改善
ナスは日照を好む植物です。これは環境の制約もあると思いますが、なるべく日陰となる要因を排除し、日照を確保できる場所で栽培してください。
さいごに
いかがでしたでしょうか?ナスの健康状態に不安がある方は、ぜひナスの花を観察してみてください。長花柱花の多い状態をキープして、美味しいナスをたくさん収穫したいものですね。
コメント