アレロパシーの概要
アレロパシーとは「植物や微生物が放出する化学物質によって、他の生物が影響を受ける現象」と解釈されます。ここでいう影響には、阻害だけでなく促進も含まれます。砕けた言い方をすれば、植物が出す化学物質が他の生物を遠ざけたり近づけたりする、ということです。あくまでも化学物質が引き起こす現象であり、植物間で養分や水、日光などを取り合う競合現象とは全く異なります。
なお、アレロパシー作用は生きている植物からだけでなく、落ち葉や枯れた後にも発生する場合があります。これを考慮すると、堆肥にしたり適切に処理しないかぎりは雑草などを庭に埋めるのはやめた方がよいでしょう。緑肥になるかなとか軽く考えて私はやってしまっていました…。アレロパシー作用が悪さをする恐れがあるため、面倒でもきちんと処分しましょう。
アレロパシー作用のある植物と化学物質の例
- ブタクサ:cis-ME
- ハルジョオン:trans-ME
- オオアレチノギク:cis-LE
- セイタカアワダチソウ:cis-DME
- ナギナタガヤ:3-Hydroxy-beta-ionone, 3-Oxo-alpha-ionol
- ヘアリーベッチ:シアナミド
- マリーゴールド:アルファテルチエニル
アレロパシー作用の有効活用
アレロパシー作用を上手に活用することで、コンパニオンプランツとしても利用することができます。上記でも挙げているナギナタガヤやヘアリーベッチは雑草の生育を阻害する効果、マリーゴールドはネグサレセンチュウの殺虫効果が期待できます。
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